【ウール・毛】優れた保温性を持つ秋冬衣料に最適な素材

トピックス

ウール・毛についてのお話

ウール(毛)は動物から刈り取った毛の総称です。

大きく分けて羊から刈り取った羊毛と、羊以外の動物から刈り取った獣毛の2種類があります。
弾力がありシワになりにくく、優れた保温性を持っているため暖かく、冬服などの繊維に最適です。

羊毛

動物繊維の代表格が羊毛です。

羊の種類にはメリノ、チュビオット、リンカーンなど様々な種類が存在します。
新毛が99.7%以上入っていて、品質に優れているものにはウールマークNew Wool 100%が付けられます。

吸湿性に優れ、弾力性、空気の保持率も高く暖かいため、秋冬衣料に適しています。

しかし、水分と摩擦により収縮が起きやすいため、ジャケットの脇部分、ズボンの股下部分にはダメージが現れやすくなります。
また、虫食いの危険性もありますので保管する際には注意が必要です。

獣毛

羊毛以外の繊維、カシミヤ、モヘヤ、アンゴラなどがこちらに分類されます。

カシミヤ

いわゆる高級繊維の一つです。

極細羊毛(ファインウール)よりもさらに細く、しなやかで光沢があり、軽く、暖かく風合いが良いとされています。
しかし、生地の風合いを重視するため、撚りが甘く、スレや揉み作用に弱い傾向があります。

デリケートな着用、クリーニングを行わないと、風合いが悪くなり、毛並みの乱れや毛の消失が起きる可能性があります。

モヘヤ

アンゴラ山羊の毛です。
太く、長い繊維で、なめらかで軽く上品な光沢感が特徴です。

キャメル

カシミヤに似ていますが、さらに太く弾力と膨らみがあります。
特に高級なコートや毛布に使用されます。

アルカパ

太く長い繊維でオーバーコートやセーターに使用されます。

アンゴラ

アンゴラ兎の毛です。
糸に紡ぎにくく、つなぎにナイロンや羊毛を混紡する場合が多いです。

獣毛の中でもドライクリーニングによる風合い変化が起きやすい繊維になります。

ビキューナ

ビキューナは、ワシントン条約で保護されるほど貴重な動物です。

カシミヤよりも細くしなやかであるため風合いはとても良いですが、着用、クリーニングにおいては相応の配慮を行う必要があります。
特に希少な繊維なので、コートの価格ともなれば数百万円代で取引されます。

ウール・毛製品のクリーニング

ウールの表面はスケールと呼ばれるウロコ状になっており、水に濡れるとスケールが開き、ここに力が加わることによりスケールが絡み合って縮みます。

この現象は「フェルト化現象」と呼ばれ、ウール製品をご家庭で水洗い洗濯できない理由となります。

このため、ウール製品のメンテナンスにはドライクリーニングが最も適しています。

ご家庭でのお洗濯は避け、プロのクリーニングをご検討ください。

 

タイトルとURLをコピーしました