着物のお手入れ方法!しっかり汗・カビ対策して長持ちさせましょう!
- 投稿:2020.11.20
- 和服

着物はたまにしか着ないからこそ、着用後のお手入れは非常に重要です。
衣類に深刻なダメージが発生するのは、保管中がもっとも多いのです。
久しぶりに着ようと思って取り出してみたら、覚えのないシミや穴ができていて驚くことも少なくありません。
大切な着物は、しっかりとお手入れしてから収納するようにしましょう!
基本のお手入れ
まずは基本的なお手入れから確認しましょう。
着用後の状態をチェック
これはお洋服でも同じですが、まずは着物の状態をチェックします。
着物を着用している間に汚れやシミ、泥はねが付着していないか細部まで確認しておきましょう。
もしかしたら覚えのない穴や傷があったりするかもしれません。
特に確認しておきたいのは、襟周り、袖口、裾ですね。
早期に異変に気付くことができれば、対応しやすくなります。
基本は干す!簡単だけど大切
着用後、基本となるお手入れは、通気性の良い場所へ陰干しすることです。
湿気を帯びたまま収納してしまうとカビや変色の原因になりますし、そのようなトラブルが起こってしまうと、修復するのはとても困難になってしまいます。
また、干しておくことで、着物自体の自重によってシワを伸ばす効果もあります。
型崩れを抑え、しっかりと通気させるために、専用の和服ハンガーを使用しましょう。
何日も干しておくと逆に型崩れしたり、他のトラブルも起きかねませんので、だいたい一日を目安として収納してしましましょう。
絹は簡単に洗える素材ではないので、このようにこまめなお手入れが必要になります。
同じく水洗いできないウールのスーツなんかも、干して湿気を飛ばすことと、ブラッシングして埃を払い落とし毛並みを整えることが、日々の基本お手入れですよね。
洗えない素材を使った衣類にとって、干すということは非常に重要なお手入れのひとつになります。
アイテムお手入れ方法
続いて、アイテム別に詳しいお手入れ方法を見ていきましょう。
着物
絹製品である着物は、基本的に、家庭で洗ったり染み抜きすることはできません。
襟、袖口、裾といった特に汚れやすい部分を、柔らかい清潔なタオルで撫でるように拭き取る程度の手入れでとどめておきましょう。
その際にも決して強く擦ったりしないように注意。
繊維を傷つけてしまったり、汚れが繊維の奥に入り込んだりして、状態が悪化してしまう恐れがあります。
出先で汚れがついてしまった場合にも、慌てておしぼりで拭かないようにしましょう。
残留している塩素で、よけいに状態を悪くしてしまうかもしれません。
乾いたティッシュなどで付着した汚れを摘まみ取る程度に対処し、なるべく早く専門業者に依頼しましょう。
繰り返しになりますが、着物に関しては無理をせず簡易的な対処にとどめておきましょう。
定期的なお手入れや、目立つシミ汚れへの対応は、必ず専門業者に依頼してください。
帯
帯はそれほど汚れる心配はないので、よけいな手を掛けない方が無難。
気になる部分があるならば、柔らかく清潔なタオルで埃を払う程度にとどめておいてください。
帯にも色々な素材が使われていたり、着色方法も様々なので、トラブルを起こさないよう最低限の対処にしておきましょう。
長じゅばん
長じゅばんは、使っている素材が絹と化繊では取り扱いが異なります。
絹の場合には、着物同様、取り扱いはデリケートで手入れにも十分に注意しなければなりません。
とはいえ、着物と違い肌に触れる範囲が広い長じゅばんは、通気しただけでは十分なお手入れとは言えません。
特に汗を多く含んでいる場合には、放置しおくと変色したり、虫食いの原因になったりします。
そこで、和服用幅広ハンガーで通気するとともに、霧吹きで水を吹きかけ汗がそのままシミになってしまわないよう対処します。
化繊の長じゅばんでしたら問題なく水洗いできるので、洗濯ネットに入れたうえで洗濯機で洗ってしまいましょう。
霧吹きする際には、輪ジミにならないよう、周りをぼかすように吹きかけるのがポイントです。
また、霧吹きとはいえ、大量に水分を与えてしまうと生地へのダメージも心配されるので、多少湿るくらいでとどめておきましょう。
半衿
半衿は、オシャレ着用中性洗剤を使って手洗いしましょう。
- 洗面台や桶に水を張り、オシャレ着用洗剤を入れる
- 半衿を入れて漬け置く
- 汚れが気になる場合には洗浄液の中で振り洗いする
- 水を入れ替えて濯ぐ
- 軽く絞ったあと、手で整形して干す
- 当て布をして軽くアイロンを掛ける
刺繍が施されていたりする場合には、手洗いは避けましょう。
ベンジンなどで、簡易ドライクリーニングもできますが、溶剤を使ったお手入れはあまりおすすめしません。
そこまで繊細な半衿でしたら専門業者に任せてしまいましょう。
足袋
足袋は綿が使われていることが多いので、そのような場合には、問題なく洗濯できます。
ぬるま湯に洗剤を溶かし、ブラシなどでゴシゴシと擦っても大丈夫。
さらに白さを際立たせたいなら、漂白処理するのもよいでしょう。
関連記事:黄ばみや黒ずみもコレで落とす!酸素系漂白剤の使い方をマスターしよう!
まとめ
このように見ると、アイテム別でお手入れ方法も色々ですね。
- 着物は陰干しで通気が基本。絹はデリケートなので安易に対処しないように!
- 長じゅばんは絹とはいえ汗が心配。霧吹きしてシミにならないよう対処する。
- 帯は、目立つ汚れが無いならなるべく触らない。
- 半衿はオシャレ着用洗剤を使って手洗いする
- 足袋はゴシゴシ洗っても大丈夫。
着用したのに、何もせず収納してしまうのが一番よくありません。
簡単でも自分で手入れして、ポイントで専門業者に依頼すればコスト削減にもなります。
長く良い状態をキープできるよう、ケアはしっかりとしてあげてくださいね!