伸びた!縮んだ!と、意外に難しい『Tシャツ』の上手な洗濯方法
- 投稿:2020.05.28
- 更新:2020.10.03
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「苦手or嫌いな家事は?」というアンケートで必ずと言っていいほど上位にランクインするアイロンがけ。
確かに、コツをつかむまでは、なかなか上手にできないのでストレスもたまります。。
でも、そんな皆さんの憎き(笑)アイロンがけから解放される便利なツールがあるみたいですよ。

現役でクリーニング店に勤務している国家資格クリーニング師(登録番号:京都府登録第三四二八号)です。
Tシャツを洗ったときに起こるトラブル
まずは、Tシャツを洗濯した時に起こりがちなトラブルを確認しておきましょう。
最近スポーツウェアなどで見かけるポリエステル素材は強いので大丈夫ですが、コットン100%(綿)のTシャツではトラブルが起きやすくなります。
天然素材は着心地がいいんですけどね….。
伸びる
これが一番頭を悩ませるトラブルではないでしょうか。
Tシャツは、着用と洗濯を繰り返しているうちに(場合によっては思いのほかすぐに)、襟周りが伸びてヨレヨレになってくることが多々あります。
これは、着用や洗濯の時にかかる負荷によって、横糸が伸びてしまい、生地の編み込みが緩んでしまうことが原因といわれています。
襟周りが伸びてしまうと、非常に見栄えが悪くなるので、これが一番の悩みどころかもしてません。
縮む
一方で、伸びるのではなく縮むという現象も起こります。
糸を作るときに”引っ張る”、”捻じる”、といった工程を加えているのですが、水分を含むと繊維が元に戻ろうとするため縮む原因となります。
普通は最初の洗濯で縮んで、その後は安定します。
もっとも危険なのは乾燥機を使うときで、濡れた状態から一気に高温で乾燥する、回転で加わる負荷によって網目が縮む、ということが原因となり急激に縮む可能性があります。
プリントやスパンコールが剥がれる
こちらも、主には乾燥機を使ったときのトラブルになります。
プリントは、乾燥機の熱で接着部分が溶けて剥がれます。
スパンコールなどの装飾は、回転によって上から下に落下するときの衝撃によって損傷します。
色落ちする
コットン素材で濃色のTシャツは、程度は別にしてもほぼ色落ちすると思っておいた方がよいでしょう。
初洗いのときには、必ず白物と黒物を分けて洗いましょう。
色落ちに関しては仕方のない部分もあります。”落ちるもの”と思って対応しましょう。
数回洗濯すれば、色落ちは落ち着いてきます。
上手な洗濯方法
それではトラブルの発生を抑える上手な洗濯方法をご紹介します。
型崩れを抑える
伸縮など、型崩れを抑える洗濯方法です。
一番お手軽な方法としては、洗濯ネットを活用することでしょう。
Tシャツにかかる負荷を抑えることで、伸びたり、縮んだり、といったトラブルも少なくなります。
プリントや装飾が施されているTシャツにも効果的です。
Tシャツにかんしては、”首回りをゴムで結んで洗う”という裏技?的な方法もよく聞きますね。
それも、捻じれなどの負担を軽減させる目的があります。
ただ、負荷を抑える=汚れ落ちが悪くなるというデメリットがあることも認識しておかなければなりません。
簡単な話ですが、ゴシゴシ擦ったり、強く叩いたりする方が、汚れ落ちがいいことは明白です。
それを抑えてしまうのですから、当然ながら汚れ落ちも悪くなります。
しかも、襟周りは特に汚れやすい箇所です。伸び縮みを気にして、汚れが落ちないのでは本末転倒。
洗濯ネットを使うときには、必ず汚れやすい箇所を下洗いしてから洗濯しましょう。
関連記事:台所用洗剤(食器用洗剤)は、洗濯を助ける優秀な前処理剤!
ホワイトは酸素系漂白剤で真っ白に!
白系のTシャツは、着用を繰り返しているうちに、どうしても色の冴えが悪くなってきます。
しかも、汚れが目立ちやすいのも難点ですね。
そんな時には、酸素系漂白剤でリセットしましょう。
酸素系漂白剤を使うときのポイントはアルカリと温度です。
洗浄力が高い弱アルカリ性粉末洗剤と、40度~50度くらいの温水に酸素系漂白剤をプラスして、30分~1時間ほど漬け置きします。
関連記事:黄ばみや黒ずみもコレで落とす!酸素系漂白剤の使い方をマスターしよう!
最後に
Tシャツは、一番身近な衣類といってもいいくらい、日常的に着用するものです。
一方で、Tシャツといえど万単位の高価なものもあります。
価格に関わらず、お気に入りのTシャツがある人もいることでしょう。
なるべく良い状態で長持ちさせるためには、普段の洗濯も工夫していかなければなりません。
それほど手間がかかるような内容ではないので、ぜひ実践してみてください。
繰り返しになりますが、洗濯ネットは超便利なので必ず用意しておきましょう!