洗濯で起きる失敗例を知りましょう!色落ち、色移りなど
- 投稿:2016.01.23
- 更新:2020.10.14
- 洗濯の基本

洗濯での失敗は絶対に避けたいトラブルですよね。
大切なお洋服をダメにしてしまわないよう上手に洗濯したいものです。
こちらではやってしまいがちな失敗例と、その対処方法をご紹介します。
色落ち
繊維を染めている色が洗濯によって流れ出てしまうのが”色落ち”です。
洗濯の際に起きる失敗としては、最も多いのではないでしょうか。
そのお洋服の染色レベルに左右されるので、実際には”洗濯方法を間違えなくても起きてしまう”可能性があるので厄介です。
海外のインポート物は特に色落ちしやすいのでご注意ください。
対処方法
買ったばかりで初洗い、しかも濃色のお洋服は色落ちチェックするのが安全です。
洗剤と水を混ぜた洗浄液を目立たない部分につけて、色落ちするかチェックしましょう。
もしも色落ちするようであれば、しばらくは単品で洗うかクリーニング店に依頼するのが無難です。
弱アルカリ性粉末洗剤よりも洗浄力が低いデリケート衣類用中性洗剤を使うのもよいでしょう。
色落ちしてしまったお洋服をリカバリするのは非常に困難です。
硬度の技術を持つクリーニング屋さんでしたら、色補正を行ってくれるところもありますが、コスト的にはかなりの金額になってしまうと思われます。
色移り
洗濯中に他のお洋服へ色が移ってしまうのが”色移り”です。
お洋服が揉み合い、絡み合うことにより濃色のお洋服から淡色のお洋服に色が移ってしまいます。
対処方法
色移りを防ぐためには、なんといっても洗濯前の仕分けをしっかりと行うことです。
お洋服同士の接触を防ぐため、濃色のお洋服を洗濯ネットに入れて洗うのも効果的です。
色移りしてしまった場合には、基本的にはその時と同じ、もしくはそれ以上の洗浄力に上げて再洗いすると、キレイに落とせる可能性が高いです。
実際に色が落ちて他の洗濯物に移ってしまった時と同じ環境を再現してあげるわけです。
色泣き
お洋服の柄がにじんだり、他の部分に色が出てしまうことを”色泣き”といいます。
最近は白と紺、黒など大胆な配色のお洋服が増えています。
このようなお洋服の中には洗濯表示通りに洗濯しても色泣きするものもありますので、こちらも厄介です。
対処方法
こちらも事前の色落ちチェックが大切です。
裏地などの目立たない場所でチェックしましょう。
チェックした結果、簡単に色落ちしてしまう場合には、クリーニング店でも取り扱いは困難です。
洗っても洗っても濃色部分から色が出続けてしまうわけですから…..。
その場合には、丸洗いは避けて部分的にしみ抜きするなど、高度な対処が必要となります。
過去の取り扱い実績では、収拾がつかなくなりメーカーに問い合わせたところ、染色に問題ありということで、返品交換対象になったり、同額の返金対応になった事例もありました。
縮み
ポリエステルなどはそれ程影響ありませんが、綿など天然繊維は着用と洗濯を繰り返すことにより、どうしても縮んできます。
特に、ウールなどは安易に水洗いすると、ほぼ確実に縮んでしまいます。
それはウールの表面にあるスケールと呼ばれる鱗が水を含むと開き、そこに力が加わることで絡み合い硬化して縮んでしまうからです。
対処方法
普通に洗濯していてもある程度は縮んでしまいます。
綿のシャツは干すときに襟、カフス、前立てなどを引っ張って整形してあげましょう。
加えてアイロンがけで整形してあげるとさらに効果的です。
また、ウールの洗濯は”ドライマーク用洗剤を使えば大丈夫”というわけではありません。
使う洗剤も重要ですが、洗い方も大きく影響してきます。
実は経験や技術が必要な難易度の高い洗濯方法なんです。
濡れた状態から乾燥機で一気に高温乾燥すると非常に縮みやすくなりますので、乾燥機を使う際には温度にも注意してください。
綿やポリエステルなど強い繊維でも、着用と洗濯を繰り返しているうちに、縮んだり型崩れを起こしてくることはよくあります。
これについては、前途のとおり、アイロンなどを使って整形しなおすことで、ある程度見栄えは改善されることでしょう。
ただし、ウールなど水洗い不可のお洋服を誤って水洗いしてしまった場合には、修復するのはなかなか困難です。
もしもウールを水洗いして縮ませてしまったら、こちらを参考に修復してみてください。
破損
デリケートな素材や装飾、付属品は洗濯よって負荷がかかると破損する恐れがあります。
ボタンやファスナーは消耗品なので、仕方ないといえばそうなのですが、ちょっとした工夫で長持ちさせることはできます。
対処方法
洗濯ネットを使う、装飾が隠れるように裏返す、ファスナーやボタン、フックなど留められるものは全て留める、などの対応が効果的です。
ストッキングや下着などのデリケートなものは積極的に洗濯ネットを活用しましょう。
詰め物の偏り
ダウンなどの防寒着は、洗濯によって詰め物が偏ってしまう場合があります。
このような特殊なお洋服は安易に洗濯せずに、十分な知識と技術を身につけてから洗濯しましょう。
対処方法
ダウン(羽毛)の偏りは、乾燥不十分が原因です。
偏っているということは、羽毛同士が絡まっていて団子状態になっているのです。
乾燥工程で十分にほぐし、羽毛を開かせてあげましょう。
ちなみに、中綿がポリエステルの場合には、この方法では復元しません。
綿が切れてしまっているような状態になると、ご家庭での修復は不可能です。
普段着ではない特殊なお洋服を洗う際には十分注意してください。