【ポリエステル】生産量No1の合成繊維!洗濯方法や乾燥機の使い方
- 投稿:2015.01.12
- 更新:2020.10.03
- 繊維について知識

ポリエステルについてのお話
その取り扱い易さ、優れた性質により、ポリエステルの生産量はアクリル、ナイロンを合わせた数量よりも多く生産されています。
また、ポリエステルは圧倒的に衣料品へ加工されることが多いので、皆様が所有しているお洋服もポリエステル製品が多いのではないでしょうか?
新合繊と呼ばれるポリエステルの登場で、昔のポリエステル繊維と比べるとその繊維の細さは10分の1、細さ0.1~1デニールのものが主流となっています。
特徴
最も強い繊維の一つです。
製品化した時のハリ、コシ、耐熱性が他の合成繊維よりも優れています。
熱セットによりプリーツ加工もしやすく、洗濯での収縮も少なく、速乾性がある、など衣料品としていいことばかりの繊維です。
また、耐候性にも優れていて長時間光に当てても変色や強度の低下が起こりません。
薬品にも強く、しみ抜きもしやすい繊維と言えます。
ただし、染色性は他の合成繊維に劣り、汚れも吸着しやすいなどの欠点もあります。
ポリエステルのお手入れについて
それではポリエステル素材のお手入れ方法を見てみましょう。
家庭での洗濯
これ以上取り扱いしやすい繊維はない!というくらい洗濯しやすい繊維です。
ご家庭での洗濯、乾燥も容易にできます。
ただし、極細のポリエステルを使用した衣類は希に「水洗い洗濯できません」という表記がございます。
これは、ファッション性を重視したデリケートな衣類に多く見られます。
もしも家庭で洗濯するならば、デリケート衣類用洗剤を使った手洗いでお手入れしましょう。
ポリエステル衣類のお洗濯については、こちらのページでさらに詳しくご紹介しています。
逆汚染
また、ポリエステルの白いブラウスなどは「逆汚染」といって洗濯中に一度離れた汚れがもう一度付着してしまい黒ずんだりすることがあります。
汚れの多い衣類と一緒に洗ったり、洗濯物を詰め込み過ぎると起こりやすくなります。
洗剤も適量を入れるよう注意してください。
この場合には、漂白処理を行う必要がございますので、クリーニング店へご相談ください。
クリーニング
そのような極細ポリエステル繊維を使った衣類は、クリーニング店でドライクリーニング、デリケート衣類扱いでご依頼ください。
もしかしたら、ちょっとお高い料金となる場合もあるかと思いますが、一般衣類と同様に取り扱うと損傷の恐れがありますので、事前にしっかりとお打合せください。
乾燥機は高温に注意
ポリエステルは高温の乾燥機に入れてしまうと、繊維自体が変形し、風合いが著しく変化してしまう場合があります。
そして一度変化してしまうと、元に戻すことは非常に困難です。
家庭用の乾燥機はそれほど温度が上がることはありませんが、コインランドリーの大型機械、特に古いタイプや海外製のものはかなりの高温に設定できることがあります。
もちろん高温になった方が短時間で乾燥できるのでお金も節約できますが、衣類へのダメージはとても大きいです。
繰り返しになりますが、一度風合いが変化してしまうと元に戻すことは難しいので、注意してくださいね。