【ネットの情報それホント?】衣服についたカビの落とし方

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カビの落とし方

衣服につくともっとも落としにくく、取り扱いに困るものの一つがカビです。
しかも、処理方法を間違えると2度と着ることができないほどのダメージを与えてしまいます。

そこで、ネット上に存在する”カビの落とし方”を実際にプロのクリーニング店が検証してみます!
「ネットの情報それホント?」シリーズ、衣服についたカビの落とし方編です。

ネット上の情報まとめ

  • 酸素系漂白する
  • キッチンハイターなどで塩素系漂白する
  • カビキラーなどで強力な塩素系漂白する

解説

確かにこのような方法しかありません。
実際は”カビを落とす”というよりも”カビの色を抜く”というニュアンスですね。

漂白したからといって繊維の奥に根を張ったカビを取り除けるわけではありません。
しかし、見た目にはカビは落ちたように見えますし、着用にも問題ありません。

カビにも様々な種類がありますが、ご家庭で生えやすく、また落としにくい黒カビで試してみます。

ネット上の情報には、酸素系漂白という方法もありましたが、ほぼ落ちることはないため割愛いたします。
キッチンハイターもカビキラーも塩素系です。

今回はキッチンハイターから始めて、どこまで塩素濃度を濃くすればカビの色が抜けるか調査します。

 

試してみる

タオルが生えたタオル

このように生地に生えてしまった黒カビを落としていきます。

 

キッチンハイターを使う

まずはキッチンハイターと水を等分で混ぜた漂白液をつけてみます。

 

綿棒で塩素をつける

濃度が高くなると人体にも危険なため、ゴム手袋着用、さらに綿棒に漂白液を取ってカビにつけていきます。

カビが落ちない

漂白液をつけても変化がありません。

今度はキッチンハイターの原液をつけてみます。
※皮膚や粘膜を刺激する危険があるため原液の使用は禁止されています。

濃度を上げても落ちない

やはり、全く落ちません。

キッチンハイターでは原液を使用しても全く効果がありませんでした。

業務用の塩素を使う

ここからさらに塩素濃度を上げていきます。

カビキラーの代用として業務用の次亜塩素酸ソーダを使用してみます。

薄くなったカビ

ようやく色が薄くなってきました!

さらに時間をかけると・・・、

 

ほぼ消えたカビほぼ消えました!

 

 

別の場所についたカビ

さらに別の場所の濃いカビを落としてみます。

 

完全に消えた

やはりキレイに落ちますね!

塩素濃度はかなり上げなければ落ないことがわかりました。

危険度を確認

やはり、かなり高い濃度の塩素を使わなければカビの色は抜けません。

最終的にカビの色が抜け始めた塩素を色柄物の衣類につけてみましょう。

紫色のTシャツ

紫色のTシャツです。

 

Tシャツに塩素をつける

塩素をつけてみると・・・、

 

色が抜けたTシャツ

当然ですが(笑)思いっ切り色が抜けます!

こんな色のお洋服を塩素系漂白してみようと思う方はいないでしょうが、それほど強い漂白力でないとカビは落とせないのです。

しかも、白色のお洋服でも安心はできません。
場合によっては黄色く変色することがあります。

このような理由から色柄モノの漂白、特に家庭での対処では酸素系漂白剤一択です。(カビは落ちませんけどね。)

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まとめ

カビはかなり高い濃度の塩素系漂白でないと落とすことができません。

カビのシミ抜きは危険を伴います。
イチかバチか!くらいの気持ちでチャレンジしなければ取り返しのつかない事になってしまいますのでご注意ください。

カビのシミ抜きはプロでも大変難しい作業です。
お断りせざるをえない場合もありますし、シミ抜きできるとしても、シミ抜き料金がかなり高額になってしまいます。

やはりカビを生えさせないようにするのが一番です。
最後にカビ対策の方法を記載いたしますのでご確認ください。

カビ対策

  • 天気のいい日にクローゼットを換気しましょう。
  • 除湿機、除湿剤は積極的に使用しましょう。
  • 収納スペースは余裕をもって使いましょう。
  • アイロンがけ後すぐにしまわず、蒸気による湿気をとばしてからしまいましょう。
  • 長期収納する場合には、定期的に取り出して虫干ししましょう。

補足事項

  • 白一色のお洋服以外は塩素系漂白できません。
  • 失敗すると色が抜けるだけでなく、生地が破れる可能性があります。
  • カビの状態によっては上記の方法でも落ちない可能性がありますし、逆にもっと薄い濃度でも落ちる場合があります。
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