一度ついてしまうと落とすのが難しいのがガムの汚れ。
下手に触ると繊維の奥へ入り込んでしまってさらに落としにくくなります。
こちらではネット上に公開されているガムの落とし方をクリーニング店が検証、本当に落ちるか試してみます。
「ネットの情報それホント?」シリーズ、ガムの落とし方編です!
ネット上の情報まとめ
- サラダ油を塗り込む
- オリーブオイルを塗り込む
- バター、チョコレート、マヨネーズ・・・etc
解説
ガムは油と親和性があるため油をつけることにより溶け出し落とすことができます。
ネットの情報でも油が含まれている様々なもので落としているようです。
落とし方の方向性としては間違えていません。
しかし、このようなものを使うとガムは落ちますが、また別の汚れ(油汚れ)がついてしまいます。
(上に挙がっている名前を見れば想像はつくと思いますが・・・。)
そこで活躍するのがクレンジングオイルです。
クレンジングオイルはその名のとおりオイル(油)が主成分です。
さらに、水で流しやすいよう界面活性剤が入っているため油じみとして残りません。
こちらではクレンジングオイルを使用してガムを落としてみたいと思います。
ガムを落としてみる
子供服にベッタリとガムがついてしまっています。
両端は繊維の上に乗っているだけですが、真ん中の辺りは繊維に入り込んでしまっています。
まずは手で摘める部分を取ってしまいます。
その際には繊維に入り込まないよう注意しながら引っ張って取り除きます。
粗方取り除い状態がこちらです。
ここから本番作業に入ります。
クレンジングオイルを使用して落としてみましょう。
クレンジングオイルの種類を気にする必要はありません。
要はオイルなら何でもいいのです。
ガム部分にクレンジングオイルをつけていきます。
全体にしんかりと浸透するよう、たっぷりかけてあげましょう。
丁寧にオイルを馴染ませていきます。
指先の感覚でわかりますが、しばらくすると固かったガムがヌルッとしてきて溶けてきていることを実感できると思います。
いかがでしょうか?
見た目でも溶け出してきているのがわかると思います。
クレンジングオイルを馴染ませて摘み洗い→濯ぎを繰り返していきます。
ご覧のとおり大分落ちてきました。
もう一息ですね。
色々と試してみましたが、洋服の中に手を入れて、裏側からつまみ出すように洗うとガムが外側に押し出されて効率よく落ちました。
最終的にはこんな感じです。
完璧に取り除くことができました!
色々と試している中、強く揉み洗いした影響で少し毛羽立ってしまいました。
裏側からのつまみ洗い(つまみ出し洗いかな?)が安全で効率がよかったので、皆様はこの方法でお試しください。
お洋服以外もこの方法で落とせます
ということで、ガムを落とすためには油が超効果的なんですが、これはお洋服の汚れ落としに限ったことではありません。
フローリング、ソファ、靴底、髪の毛・・・etc、どんな場所についてしまったガムでも同じ方法で落とすことができます。
「髪の毛にクレンジングオイルをつけるのはちょっと・・・。」と思われる方は油分の多いヘアワックスなんかでも大丈夫ですよ。
冷やして落とす
ガムが繊維の上に乗っているだけのような時にはこれほどの対処をする必要はありません。
むしろこのような処理をすることによりガムが繊維に入り込んでしまう可能性があります。
軽度の被害の場合には冷やして取り除いてしまいましょう。
ガムは冷やされると固まる性質があります。
氷を入れたビニール袋、保冷剤、コールドスプレーなどなど、どんな方法でも構いません。
ガムを冷やして固め、剥がし取ってしまいましょう。
まとめ
確かに油を使うとキレイに落とすことができましたね。
ガムと一緒にポテトチップスやチョコレートを食べるとガムが溶けてしまった経験はありませんか?
それはこのような理由だったんです。
ガムは間違った対処をすると落ちないばかりか繊維の奥に入り込んでしまい落としにくくなってしまいます。
正しい手順で落としましょう。
今回の方法なら繊維に入り込んで固まった場合もしっかりと落とせますので是非お試しください。
注意事項
- 全工程で水を使うので、水洗いできない素材の衣類は避けてください。
- お洋服の毛羽立ち、色落ちには十分ご注意ください。
- この方法は全ての衣類に適用できる万能な方法ではございません。不安な場合はクリーニング店へお任せください。