夏場に活躍する涼しげで高級感のあるお洋服といえば麻製品ですよね。
その独特な風合いを楽しむため好んで着用される方も多いのではないでしょうか?
しかし、「洗ったはいいけどシワだらけで困った!」なんていう声もよく聞きます。
こちらでは、麻の正しい洗濯方法とシワを作らないコツをご紹介します!
まずは麻の特徴をおさらい
まず最初に麻がほかの繊維と比べてどのような特徴があるかを確認しておきましょう。
- 他の繊維に比べて強度がある
- 上品な光沢と涼感、吸湿性を持っている
- 色が染まりにくく、染まっても落ちやすい
- 摩擦により毛羽立ちやシワができやすい
これらの特徴を踏まえたうえで、洗濯方法を決めていきます。
洗濯する
それでは実際にお洗濯してみましょう。
注意すべきは色落ちとシワを作らないことです。
洗濯前のチェック
洗う前にお洋服の状態を確認しておきましょう。
シミの有無、ほつれや破れはありませんか?
同時にメーカーさんが記載してくれている洗濯表示を見て水洗いできるかどうかもチェックしておきましょう。
今回は麻とコットン(綿)の混紡です。
前処理する
襟など汚れやすい部分は事前に前処理しておきましょう。
前処理剤は台所用洗剤を使用します。
台所用洗剤は油汚れをよく落とすので、皮脂を落とすのには効果的です。
ただし、麻は擦ると毛羽立ってしまいますので注意が必要です。
上から押すように洗剤を染み込ませてください。
洗う
摩擦による毛羽立ちと色落ち、シワを作ってしまう危険性を考えると手洗いがベストです。
濃い色、さらに初洗いの時には単品手洗いが必須です。
デリケート衣類用中性洗剤を使用して手洗いします。
なるべく負荷をかけないよう、優しく丁寧に洗いましょう。
その後、水を入れ替えながらすすいで脱水します。
脱水
ここがシワを作らないポイントです。
シワは脱水工程でついてしまいます。
洗濯機を使う
機械任せで脱水してはいけません。
脱水が始まって高速回転に入ったら数秒~10秒ほどで止めてしまいましょう。
分単位で回してしまうと、しっかりとシワがついてしまいます。
タオルドライ
大きいバスタオルを用意し、お洋服を軽くたたんだ状態で包み込み水分を吸い取ります。
洗濯機の脱水機能ほどの強い力が加わらないのでシワもできにくい方法です。
脱水しない
実は一番のおススメは脱水しないことです。
軽く水を切り、濡れたまま干してしまいます。
おススメの理由は次の項目でご説明します。
おススメは”ぬれ干し”
脱水せず、水が滴る状態で干してしまうのが”ぬれ干し”という方法です。
絞らないのですからシワはできにくいですし、自重でほどよくシワが伸びます。
麻製品の魅力であるクタっとしたカジュアル感を演出するのにも最適です。
麻のそのような風合いが好みでしたらノーアイロンで着用できますので手間もかかりません。
全体的に手で整形しておきましょう。
特に縫い目は両端から引っ張って伸ばしてあげてください。
注意点
水分を含んだ状態のため、それなりの重みがあるので幅広のハンガーを使って型崩れを抑えましょう。
肩の縫い目がしっかりとハンガーに乗る大きさでなければなりません。
幅広のハンガーが無ければ細いプラスチックハンガーを2~3本使って干します。
また、(ぬれ干しに限らずですが)直射日光を避け風通しの良い場所で陰干しします。
アイロンがけ
麻製品とは言え、ジャケットなどとコーディネートしたい時にはアイロンをかけた方が良いですよね。
しかし、家庭のアイロンではなかなかビシッと仕上がらない場合もあります。
霧吹きして湿らせるか、完全に乾く前に取り込み半乾きの状態でアイロンがけしましょう。
まとめ
麻は強い繊維なので洗濯すること自体はそれほど難しいことではありません。
しかし、アイロンがけの手間を減らしたり、長く良い状態で着るためにはこのようなポイントを押さえてお洗濯することが重要です。
特にお気に入りの一張羅なら、クリーニングに出すのも◎。
麻のお洋服は高価なことも多いので、クリーニングによく出るアイテムのひとつでもあります。
今ならネットで注文できる宅配クリーニングも便利ですよ。
麻のお洋服は他の繊維にはない、独特な風合いを持つ衣類です。
上手にお洗濯して気持ちよく着用&コーディネートをお楽しみください!
補足事項
- 洗濯表示をよくご確認の上、お洗濯してください。
- この記事は麻のシャツをテーマに書いております。麻のスーツ、ワンピースなどはお取り扱い方法が異なります。
- この記事はカジュアル衣料をテーマに書いております。苧麻などを使った高級麻製品はクリーニングをご検討下さい。