洗濯洗剤のセールスポイントとして、でかでかと「酵素入り!」って書いてあるものがたくさんありますよね。
なんかよくわからないけど汚れがよく落ちる気がして、その洗剤を手に取ることも多いのではないでしょうか。
でも、酵素って何か知ってますか?
こちらで酵素の種類や正しい使い方を覚えて日々のお洗濯に活用してみましょう!
酵素の役割と種類
さて、まずは酵素とは何か?というところからお話ししましょう。
化学反応を促進する働きをする。
簡単に言えば、ある種類の汚れを落としやすくするわけです。
”ある種類の”というところもポイントで、1種類の酵素は1種類の物質にしか働きかけません。
一口に酵素入りといっても、汚れ全般に効くというわけではないんです。
洗濯洗剤に使われる主な酵素は以下の通りです。
働きかける物質 | 落とせる代表的な汚れ | |
---|---|---|
プロテアーゼ | タンパク質 | 血液・ミルク・母乳 |
リパーゼ | 脂肪分 | 皮脂汚れ、動物性油脂 |
アミラーゼ | デンプン | 食品汚れ |
セルラーゼ | 繊維 | 汚れ全般 |
このように酵素といっても落とせる汚れが細かく分かれているんですね。
セルラーゼだけちょっと異質。
汚れではなくお洋服の繊維に働きかけ付着している汚れを落としやすくするものです。
上手に使うコツ
一般家庭の洗濯では酵素単体で使うことは少ないかもしれませんね。
ほとんどの場合は、酵素入りの洗剤を使うことになります。
そしてその使い方にもコツがあるんです。
温度
洗濯するときの水温は40℃ほどのぬるま湯が最適。
常温でも効くようにはなっていますが、この位の温度が一番活発に働いてくれるようです。
このように聞くと水温が上がれば上がるほど効果が高いのかな?と思いますがそれは間違いで、40℃ほどを境に温度が上がるにつれて酵素の働きは鈍くなっていきます。
また、タンパク質は高温になると固まって逆に落ちにくくなるので注意しましょう。
時間
こちらも重要。
30分~1時間ほどかけて漬け置くと、最も効果が高まるといわれています。
洗濯機の洗濯時間は8分~15分ほどに設定されているはずなので、それでは酵素の力を十分に発揮できていないんですね。
2つの合わせ技
ミルクの黄ばみや落ちきれなかった皮脂汚れなんかは、この温度と時間を組み合わせて漬け置くのが最も効果的です。
どちらかが欠けても効果は半減するので、必ず両方を行います。
40℃ほどの温水で30分~1時間漬け置き。
落としにくい汚れには是非お試しください。
酸素系漂白剤も組み合わせていくと、さらに洗濯の幅が広がりますよ。
酵素入り洗剤
実は”酵素入り”と謳われている洗剤も、何の酵素が入っているかまでは書いていないんです。
例えばこの洗剤の成分表。
酵素とまでは書いてはいますが、それがプロテアーゼなのかリパーゼなのか、それとも複数の酵素が入っているのかまでは記載されていません。
(ほとんどの場合はプロテアーゼやリパーゼは入っていると思いますが。)
ネット上に情報が少なく、オフィシャルなアナウンスで確認が取れたのが、こちらの洗剤です。
トップ 洗濯洗剤 粉末 プラチナクリア 0.9kg
酵素パワーの~♪という歌でお馴染みのトップ。
酵素と言えばこちらの洗剤を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
定番のリパーゼ、プロテアーゼに加え、プラチナーゼという繊維についた汚れを落としやすくする酵素が入っているようです。
トップ スーパーナノックス 洗濯洗剤 液体 本体 450g+詰替 360g
同じトップシリーズのコンパクト洗剤ナノックス。
高性能プロテアーゼを配合し、タンパク質をよく落とすように改良が続けられているようです。
1987年にアルカリセルラーゼを開発してアタックシリーズに配合して以来、酵素の研究を常に続けていらっしゃいます。
こちらの洗剤ではプロテアーゼにこだわり、襟や袖の汚れを落としやすく改良されています。
まとめ
このように現在の洗剤と酵素はとても深い関係にあり、その効果によって洗浄力を高めています。
タンパク質や脂質の汚れにお悩みなら、酵素入りの洗剤を検討してみてはいかがでしょうか。
その際には、時間と温度の黄金コンビを使った洗濯方法もお忘れなく!