キュプラについてのお話
原料のコットンリンター(綿花を取ったあとに残る短繊維)を銅アンモニア溶液で溶かしてから紡糸して作られた繊維です。
銅アンモニアレーヨンやベンベルグとも呼ばれていますが、JISではキュプラを正式名称とされています。
単糸の太さはレーヨンの半分以下の細いものでできており断面は丸く、表面はツルッとしていてソフトタッチです。
キュプラの特徴
吸湿性と放湿性に優れ、清涼感があり、絹のような光沢感があります。
光沢の良さと滑りの良さから高級スーツの裏地や婦人用インナーが主要な用途となります。
帯電しにくく、摩擦に抵抗がないため肌触りがよく着脱がしやすいので高級スーツの裏地に最適です。
安価なスーツにはポリエステル素材が使用されますが、ポリエステルは帯電しやすく肌触りもよくありません。
キュプラ100%の製品というのはあまり見かけません。
同じような用途ならば、ポリエステル製品の方がはるかに取り扱いやすく安価だからです。
今後、ポリエステルが進化していけばキュプラとさほど変わらない質感が出せると言われています。
熱に強く、耐久性が高く同じ再生繊維でもレーヨンよりは取り扱いがしやすいと言われています。
キュプラ製品のクリーニング
レーヨンなど他の再生繊維と同様、水には弱いため家庭洗濯には不向きです。
収縮やシワが発生しますので、水洗いによる家庭洗濯はお避け下さい。
メンテナンスの際には、クリーニング店のドライクリーニングをオススメします。