ちょっとやり方を間違えただけで落ちにくくなってしまう血液のシミ。
どうやって落としたらいいかお困りの方も多いのではないでしょうか?
血液は正しい方法でキレイに落としましょう!
ネット上のシミ抜き方法をプロが検証する「ネットの情報それホント?」シリーズ、血液シミ編です。
ネット上の情報まとめ
- マジックリンで漬けおく
- 台所用洗剤で洗う
- 酸素系漂白する
- 普段通り洗濯する
この後には実際に血液が付着した枕カバーのシミ抜きを画像付きで紹介していきます。
血液を見るのが苦手な方は最後のまとめへジャンプしてください。
シミ落としのポイント
全ての工程で熱をかけないよう作業することが重要です。
熱がかかるとたんぱく質が固って繊維に固着し、落ちにくくなってしまいます。
シミが落ちていないまま乾燥機にかけたり、アイロンがけしてしまわないようご注意ください。
洗濯して血液を落とす
それでは実際に血液シミを落としてみましょう。
ネット上の情報を元に、順を追って試していきます。
マジックリンで下処理
枕カバーに付着した血液を落としてみます。
まずはマジックリンを使用してみましょう。
シミ部分に万遍なくマジックリンをかけます。
マジックリンにはプロテアーゼというたんぱく質分解酵素が入っているそうで、この成分が血液落としに効果的なのです。
また、マジックリンの強いアルカリも汚れを除去するのに効果的です。

10分ほど漬けおき、分解酵素が効いてくるのを待ちます。
酵素は効いてくるのに時間を必要とするので、洗剤をつけてからしばらく放置するのがポイントです。
その後冷水で揉み洗いしながら、濯いでいきます。
すでにほとんどのシミは落ちています!
マジックリンの効果大ですね!
台所用洗剤で揉み洗い
しかし、まだ目立つシミ残っているので、ここからさらに落としていきます。
台所用洗剤をシミ部分につけて揉み洗いしていきます。
もうほとんど落ちましたね!
画像ではわかりにくいですが、うすーく色が残っています。
最後の仕上げでキレイに落としきってしまいます!
もちろん洗濯用の固形石鹸を使ってもOKですよ。
Freddy Leck(フレディレックウォッシュサロン) ガルザイフェ 衣類シミ抜き用胆汁石けん
漂白処理で仕上げる
シミに直接、液体酸素系漂白剤をつけていきます。
よく馴染ませて10分ほど置いた後、普段通り洗濯します。
その結果・・・、
完璧に落ちました!
血液のシミ抜きにはこの方法が効果的ということで間違いないですね!
【大容量】ワイドハイターEXパワー 衣料用漂白剤 液体 本体 1000ml
付着してからの時間によって落とし方が異なる場合も
血液に限らず汚れ全般に言えることですが、付着したばかりの時は非常に落としやすいですが、時間の経過とともに落ちにくくなっていきます。
汚れ落ちと時間の関係はこちらのページが詳しいです。
ついたばかりの血液
付着したばかりの血液はとても落としやすいです。
その場で冷水で洗い流すだけでもほとんどの汚れを落とすことができるでしょう。
洗濯する場合には酵素入りの弱アルカリ性洗剤を使うのがおススメ。
(といっても、ほとんどの弱アルカリ性粉末洗剤には酵素が入っていると思いますが・・・。)
タンパク質を取り除くためには酵素とアルカリが効果的です。
酵素についてもっと詳しく知りたい方はこちらのページをご覧ください。
同じ理由で重曹も効果的
血液を落とす方法として重曹を使ったテクニックもありますが、それもアルカリに関係してきます。
重曹は弱いアルカリ性です。
そのため補助剤として洗剤と一緒に使う事で、アルカリを強くしようという狙いがあるのです。
普段の洗濯でも洗浄力を上げたいときは、洗剤と一緒に重曹を入れてあげることでパワーアップさせることができるんですよ。
古くなってしまった血液シミ
時間が経過して落ちにくくなった血液は、簡単な洗い方では落とすことができません。
先ほどご紹介したようなマジックリンや酸素系漂白剤を使った+αの対応が必要になります。
場合によっては塩素系漂白剤も効果的ですが、白物にしか使えず、濃度が高い塩素が付着すると生地に穴が開くかもしれないので、ご家庭での使用はおススメできません。
下洗い~洗濯~酸素系漂白で落ちない場合には、クリーニング店へ相談してください。
酸素系漂白剤の使い方
落ちにくい血液シミは、漬け置き方式で漂白することで落としやすくなります。
手順はこちら。
- 40℃ほどの温水を用意する
- 漂白剤を入れてよく混ぜる
- 洗濯物を入れて30分~1時間ほど漬け置く
- シミが落ちていたら普段通り洗濯する
先ほどは液体の酸素系漂白剤を使いましたが、漬け置きで本格的に漂白するときは粉末の方が効果的です。
酸素系漂白剤を使った漂白についてはこちらのページが詳しいです。
黄ばみや黒ずみもコレで落とす!酸素系漂白剤の使い方をマスターしよう!
布団やシーツに付着した場合は?
シーツやベッドパッドなど洗濯機で洗えるものに関しては、これまでにご紹介してきた方法で洗濯していただければ大丈夫です。
問題は布団本体に付着してしまった場合。
家庭用の洗濯機では丸洗いできない場合が多いので、部分的に処理していくことになります。
- 石鹸や洗剤を染み込ませた布で叩く
- 固く絞った布で洗剤成分を拭きとる
1と2をシミが落ちるまで繰り返します。
輪ジミにならないように周りをぼかしながら手早く作業するのがポイントです。
コインランドリーで丸洗いは?
もちろん効果的ですが、それは付着したばかりの落としやすい状態の時。
コインランドリーで自動投入される洗剤は弱アルカリ性ではなくほとんどの場合が中性洗剤。
(中性洗剤は基本的に洗浄力が低い。)
また、自分のタイミングで酸素系漂白剤を投入できないなど、古くなった血液シミは落とせないことが多いです。
「せっかくコインランドリーに持ち込んだのに落ちなかった・・・。」では悲しすぎるので、そのような場合にはコインランドリーではなく、クリーニング店に持ち込んで相談してみてください。
血液落としのまとめ
血液のシミはこの方法が大変効果的でしたね。
最終的には完璧にキレイに落ちました。
実際に理にかなった方法で、しかも使うものは買い足さなくてもご自宅にあるものばかりです。
もう一度おさらいしておきましょう。
- マジックリンで下洗いする
- 台所用洗剤で揉み洗いする
- シミが残っていれば酸素系漂白してから洗濯する
- 全工程で血液に熱をかけないよう注意する
注意点
- シミがついている生地の繊維やシミの状態によっては同じ結果になるとはかぎりません。
- 全工程で水を使用しますので、水洗いできない衣類はシミ抜きできません。
- いきなり酸素系漂白剤を使うと変質して落ちにくくなる場合があります。