独特なデザインや風合いを演出するため、お洋服には加工が施されている場合があります。
「オシャレなデザインだなぁ。」と気に入っているその洋服は、実は何かの加工かもしれませんよ。
加工の種類によっては、洗濯方法やお手入れの方法も変わってくるため、事前に知っておく必要があります。
こちらで洋服に施す加工について、少しだけ勉強してみましょう!
外観のデザイン性を高める加工
洋服をオシャレに演出するための加工です。
シワ
独特の風合い演出するために、あえてシワを施す加工。
洗いざらしのカジュアル感を出す場合には不規則なシワを、デザイン性を高めるためには規則的なシワをつけます。
樹脂を使ったり、熱整形によってシワを作り出します。
一つ問題として、カジュアル感を出すシワ加工は、洗濯後の風合いと変わらないものも多いため、クリーニング店でシワを伸ばされてしまうというトラブルも・・・。
念のため「シワ加工です!」と伝えておきましょう。
プリーツ
折り目やヒダをつける加工です。
スカートやパンツ類に多く見られますね。
シワ加工のように熱や樹脂を使って折り目を定着させます。
ウールのスラックスにセンターラインを定着させるシロセット加工なんかは特に有名です。
エンボス
生地に凹凸のある模様をつける加工です。
やはりここでも熱や樹脂を使って加工します。
立体的な模様をつけることができるので、優れたデザイン性を演出できます。
新しい機能を付与する加工
こちらは機能性を高める加工です。
撥水
通気性を保ちながら水を弾く性能を与える加工。
スキー・スノボウェアなどのスポーツウェアから、マウンテンパーカー、釣り用のジャケットなど幅広く使われます。
クリーニング店で後加工もできます。
コーティング
レザーに似せたポリウレタンコーティングや、独特な風合いを演出するオイルコーティングなどファッション性を高めると同時に、防水性なども付与されます。
形状記憶
特にワイシャツで用いられることが多い加工。
洗濯後もノーアイロン(もしくはアイロンがけが容易)で着られるように、形状を安定させる加工です。
この形状記憶ワイシャツが初めて世に出たときは、クリーニング屋さんは「仕事がなくなるんじゃないか・・・。」と心配になったものです。(苦笑)
その他
- 防縮加工・・・収縮を防ぐ
- 防炎加工・・・生地を燃えにくくする
- 防汚加工・・・汚れがつきにくく、ついても落ちやすくする
- 防虫加工・・・虫食い被害を抑える
などなど、いろいろな加工があります。
注意点
これらの加工のほとんどは、永久的に持続するものではなく、時間の経過とともに弱くなっていきます。
例えばアコーディオンプリーツのスカート。
着用とクリーニングを繰り返すことによりプリーツが弱くなります。
お尻部分など摩擦が発生しやすい箇所は特に顕著です。
あまり見ないかもしれませんが、実はちゃんと注意事項に書いてあるんです。
繊維や洗濯方法が書いてあるタグに記載があります。
お手入れ方法なんかも書いてあるので、少しでも長く加工を持続するために、しっかりと確認しておきましょうね。