混紡ってなに?その特徴と上手な洗濯方法をご紹介!
- 投稿:2016.06.15
- 更新:2020.12.24
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お洋服の取り扱い方法を見ているとよく出てくる言葉、”混紡”。
でも混紡って何か知ってますか?
もちろん知ってるよ!って人も多いとは思いますが、もう一度おさらいしておきましょう。
混紡(こんぼう)とは?
2種類以上の質が違う繊維を組み合わせて糸を紡ぐ(紡績する)ことです。
お洋服についている品質表示を見てみてください。
これは繊維名の横に100%と書いてありますね。
この場合には、見てのとおり1種類の繊維(この洋服の場合は綿のみ)で作られている洋服です。
それではこちらは?
麻69%コットン31%と書いてあります。
これが混紡です。
なんで混紡するの?
いくつかの理由があります。
ほとんどの場合は、それぞれの違った繊維で長所と短所を補い合うために使われます。
また、コスト削減のためという場合も多いですね。
例えば同じウールでもカシミアやアンゴラなど色々な種類があります。
100%カシミアで作るよりも、他の繊維と混紡した方がコストは抑えられ、なおかつカシミアが入っていることにより上品な風合いが演出できるのです。
混紡以外の種類も
一般的には、その洋服に2種類以上の繊維が使われている時点で「混紡!」と言ってしまってますが、実はさまざまな種類があります。
厳密にいうと、繊維を紡ぐ(糸にする)時点で2種類以上の繊維を使う場合は混紡。
2種類の糸(例えば、綿の糸とポリエステルの糸)を”織る”場合は交織(こうしょく)、”編む”場合は交編(こうへん)、”撚る”場合は交撚(こうねん)といいます。
確かに、2種類以上の繊維が使われているという点においては同じですが、その製造工程においては違いがありますね。
そして、洋服の組成表示に記載されている情報からは、どの方法なのかは判断できない場合がほとんど。
しかし、最近多いこちらの表記。
ポリウレタンが少し混紡された洋服。
ポリウレタンはゴムのような繊維で、スキニーパンツなど伸縮性がある洋服に使われますが、混紡されたものもあれば、違う方法を採用していることも少なくないそうです。
まぁ、日常的には、2種類の繊維が使われている時点で混紡と言っちゃいますけどね。。
洗濯するときは?
基本的には洗濯表示通りに洗いましょう。
それ以外の洗い方をする場合には、多く混紡されている方の繊維の特徴に合わせます。
例えばウールとポリエステルの混紡で作られたパンツ。
ポリエステルが多ければ水洗いしやすいでしょうし、ウールが多ければドライクリーニングした方が無難です。
さらに詳しく見てみましょう。
綿、ポリエステル
これらのように強い繊維が多く混紡されているなら家庭でも洗濯しやすいでしょう。
洗浄力を上げて、しっかりと洗っていきましょう。
ただし、極細の繊維を使っている場合には、耐久性の面から手洗いやドライクリーニング指定になっているものもあります。
薄手のブラウスやちょっとドレスっぽいレディースのお洋服に多いですね。
心配な方は洗濯ネットを使ったり、弱水流コースを洗濯したりと、洋服への負荷を減らすような工夫をしてみましょう。
麻
麻は強い繊維なので洗いやすいのですが、シワができやすいのが難点。
脱水時間を短くするなどの工夫が必要です。
アイロンをかけにくいようなデザインの洋服でしたら、クリーニングに出すことも考えてみた方がいいでしょう。
ウール、シルク、レーヨン
これらは水洗いすると縮んだり、風合いが変わったりする繊維。
特にシルク、レーヨンの混紡率が高い場合にはクリーニングに出した方が無難です。
これらの繊維は安易に手を出すと、かなり高い確率で風合いが変化してしまいます。
ウールの混紡は50%まででしたら比較的洗いやすいです。
デリケート衣類用洗剤+手洗いで優しく短時間で洗い上げましょう。
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特に、何年も着ている愛用のニットなんかは、すでに風合いも変わってきていると思うので、コストの面を考えても自分で手洗いしてしまった方が効率的です。
買ったばかりのウールニットはクリーニングへ。
2年目、3年目以降は手洗いで。
このような目安でメンテナンスしてもいいのではないでしょうか。
基本的には表示通りの洗濯方法で
これが一番失敗が少ないです。
洗濯表示以外の洗い方は、知識や経験が必要になるため慣れないうちは避けた方がいいかもしれません。
表示以外の洗い方でトラブルが起きても、メーカーさんは対応してくれませんからね。
でも、汚れの種類によっては表示通りの方法では落ちないこともあります。
自分で洗う場合には上記のような注意点を守って洗いましょう。
心配な方は失敗する前にクリーニングへ!