礼服や学生服は、着用による劣化や間違ったお手入れによってテカリが発生してしまいます。
テカってくると何だか見栄えもよくありません・・・。
しかも礼服や学生服に使われるポリエステル繊維は特に直しにくいんです。(泣)
こちらの記事を読んで少しでもテカリを軽減してみましょう!
テカリの原因は?
繊維の表面がつぶれたりして平らになることにより、光が反射してテカって見えます。
礼服や学生服がテカる原因は主にこの2つです。
擦れ
特に毎日着用する学生服は、擦れによるテカリが多いです。
着用しているときの動きによって、特定の部分に負担がかかりテカってしまいます。
お尻や肘、バッグを掛けている肩部分に多く発生します。
アイロンの失敗
これらのポリエステル製品はテカリやすいので、アイロンがけの時にはちょっとしたルールがあります。
- ハンカチなどで当て布をする
- 裏側からアイロン掛けする
このような工夫をしないとポリエステル繊維がつぶれたり、ひどいときには繊維が溶けてしまいます。
その結果、テカリが発生してしまうのです。
直し方
はっきり言って、ウールなどに比べてポリエステル製品は修復が困難です。
それは繊維自体が変形している可能性があるから。
そのような場合は、残念ながら修復は不可能です。
寝ている繊維を起こす
着用時の擦れによって繊維が寝ている場合には、それを起こしてあげることによりテカリが軽減されます。
ブラッシング
繊維を毛羽立たせるイメージで、歯ブラシなどを使ってブラッシングしてみます。
蒸気+ブラッシング
さらに効果的なのはアイロンの蒸気を使いながらブラッシングする方法です。
アイロンの面を当てず、蒸気だけをたっぷりと吹きかけた後ブラッシングします。
樹脂スポンジでこする
「洗剤を使わなくてもOK」と謳われる、メラニン樹脂スポンジを使います。
レック 激落ち ポイポイ ( メラミンスポンジ )
あえて繊維を傷つけ光沢を無くしてしまいます。
かなりの荒業なので、やりすぎて傷みすぎないよう注意が必要です。
専用スプレーを使う
”テカリ直し専用スプレー”というものが販売されています。
テカリカット 衣類のテカリ取り液 (200ml)
これは目に見えない粒子を吹き付けて、表面に凹凸を作り出しテカリを軽減させるものです。
ただし、洗うと薬品は流れてしまうので、洗濯のたびにスプレーしなければなりません。
修復不可能な場合
前途の通り、繊維自体が変形していると修復は不可能です。
当て布をせず、グッーとアイロンで押さえつけてしまった場合に起こります。
実例をご覧ください。
こちらはアイロンで思い切り押さえてしまった礼服の襟。
縫い目や生地が重なっている部分がキレイにテカっています。
写真ではわかりにくいですが、生地が重なっている部分は特にひどく、繊維が溶けて変形しています。
蒸気をたっぷりかけてから・・・
毛を起こすようにブラッシング。
さらにテカリ直しスプレーを吹きかけて仕上げるも・・・
全く変化なし。(泣)
それもそのはず。
繊維自体が溶けて変形してしまっているからです。
まとめ
「礼服や学生服(ポリエステル製品)のテカリは直せる?」というタイトルの答えは、着用中の擦れによるテカリは軽減される可能性があるが、アイロンを押さえつけてしまった場合には修復は困難です。
礼服や学生服をアイロン掛けするときには・・・
- 当て布必須!
- 表ではなく裏側から!
これが絶対ですよ。
くれぐれもご注意を。