クリーニング屋がおススメする!洗濯洗剤の選び方と使い方

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たくさん並んだ洗剤

スーパーやドラッグストアに行くと、とてつもない量で陳列されている洗濯洗剤。
どれも派手な謳い文句で「おススメです!」PRされ、正直「どれを買えばいいのやら・・・。」と、困ってしまう方も多いのではないでしょうか。

そこで数ある洗濯洗剤の中から上手に選ぶ方法と、使い方をご紹介します。
これでもう洗剤選びに迷う事はありません!

洗剤選びの決め手

極端な話をすれば”どれでもいい”です。(笑)
驚くような違いなんてありません。

ちなみにこれはネガティブな理由からではなく、どれを選んでも洗剤としての性能は高いってことです。

汚れが落ちない洗剤を出しても売れない事は、メーカーさんが一番よく知っています。
どれを選んでも汚れは落ちますのでご安心を。

国家資格クリーニング師の僕も、「これだ!」と決めているこだわりのメーカーや洗剤はありません。
ということで”一番安いセール品”を買いましょう!が、ある種の結論、おススメの方法です。

最低限知っておくべきこと

一番の決め手はもうご紹介してしまいました。(笑)

でも、洗剤を選ぶために最低限知っておきたいことをお伝えしておきます。
用途が違う洗剤を選んでしまっているのに「この洗剤は汚れが落ちない!」と勘違いしてしまっては大変なので。

粉末と液体

”安いから”って理由で粉末を選んだり、”なんとなく流行りだから”って理由で液体を選んだりしてませんか?

実はこの二つ、”本来”の使い方は違うんです。
どっちがいいって言える問題じゃないんですね。

凄く簡単に言えば、汚れ落ち重視なら粉末洗剤、洗浄力よりも衣類へのダメージ重視でしたら液体洗剤です。
何故?って部分はここでは割愛しますが、含まれる成分が違ったり液性(弱アルカリ性か酸性か)が違ったりするんです。

なので価格で選ぶとしても、本当は粉末と液体は両方用意しておいて用途によって使い分けるのがベストです。

  • 小さなお子さんがいる
  • 汚れたお洋服が多く出る
  • 白いものをより白く洗いたい
  • 肌着・下着をしっかり洗いたい

こんな場合には粉末洗剤がいいですね。

  • 色柄物を洗いたい
  • デリケートなお洋服を洗いたい
  • 汚れものがあまり出ない
  • 肌に触れない上着を洗いたい

こんな場合には液体洗剤がおススメです。

できれば洗濯前にお洋服を分別して、白物は粉末、色柄物は液体、と使い分けできたら最高です。

柔軟剤入り洗剤

これも要注意です。

当然ですが、洗剤と柔軟剤は本来別物。
通常はこれらを同時に入れるとお互いの効果を打ち消しあって洗浄力も柔軟効果も低下します。

柔軟剤入り洗剤はメーカーさんの努力によりそれぞれの効果がでるように作られたものの、元々がかなり無理のある組み合わせなんですね。
なので、できれば本来のカタチのとおり、洗剤と柔軟剤は別々に使いたいものです。

あっ、「そんなのはわかってる!とにかく1回で終わらせたいんだ!」っていうこだわりの方は、ドンドン使ってくださいね。
柔軟剤入り洗剤は絶対にダメ!って言いたいわけではないので。

他のことにも気を使おう

洗浄力を決めるのは、洗剤の力だけではありません。
その全ての責任を洗剤に押し付けるのはナンセンスです。

汚れ落ちが悪い!と、買った洗剤のせいにしていても、実は他に原因があるかもしれませんよ。

例えば、音楽を例に考えてみましょう。
”良い音で聴きたい”とこだわりを持っている人は、どのような環境を整えるでしょうか?
再生装置、スピーカー、リスニングする位置などなど、耳に届くまでの全ての部分でこだわりを発揮することでしょう。

どれか一つでも妥協してしまったら、良い音で聴きたいというこだわりは達成できません。

洗濯も同じです。
洗浄力は、洗剤だけでなく洗濯機の力や水温など様々な要因が絡んで決定します。

洗剤の種類によって洗浄力に明らかな違いがない以上、そこにこだわるのではなく、使い方を考えてみましょう、って事です。

洗濯機の力

洗濯機の力、”機械力”と呼ばれるものも洗浄力に大きな影響を与えます。

強い力でゴシゴシ洗うのと、優しく撫でるように洗うのでは、明らかに汚れ落ちが違いますよね。
それと同じです。

洗濯機を使う時には、入れる洗濯物の量が大きく関係してきます。
よくやってしまう間違いは洗濯物の詰めすぎ。

これでは洗濯槽の中でお洋服が動かず、”ただ洗濯機が回ってるだけ”という悲しい状況になってしまいます。
入れる洗濯物の目安は7分目ほど。

入れすぎても、少なすぎても洗浄力は低下します。
適量を意識して洗いましょう。

水温

洗剤、機械力、もう一つ洗浄力を左右する大きな要因は水温です。
家庭洗濯では常温の水を使うことがほとんどですが、洗濯にとって水温は非常に重要です。

基本的には水温が上がれば上がるほど洗浄力は高くなります。
「汚れ落ちが悪いなぁ。」と思ったらお風呂の残り湯を使ったり、指し湯をして水温を上げてみてはいかがでしょうか?

ただし、高すぎる水温は色落ちや繊維への負担が心配されます。
40度以下のぬるま湯で洗うようにしましょう。

洗剤をよく溶かす

汚れ落ちが悪いのは、洗剤の力を最大限引き出せていないからかもしれません。
よくあるのは、粉末洗剤が溶けきっていない、という状況です。

特に冬場には、水道の蛇口から出る水は10度前後まで下がっています。
これでは洗剤も溶けにくいですよね。

洗剤が溶けていないのですから、洗浄力が上がらないのも当たり前です。

この場合には、前項の水温を上げることがもっとも効果的。
もしくは、事前によく混ぜてしっかりと洗浄液を作ってから洗濯しましょう。

漂白剤

白を映えさせたいときには、漂白剤が必須です。
漂白剤が入っていない洗剤では、どんなに頑張っても白さを引き立たせることはできません。

家庭で安全に使える漂白剤は、酸素系漂白剤です。
商品名でいうと、”ワイドハイター”などがそれにあたります。
(ちなみに、ワイドハイターじゃなくてもいいですよ。入っている成分は変わりません。)

洗浄力を高め、除菌効果も期待できるので、一石二鳥です。

まとめ

それではまとめていきます。

極端な言い方をすれば、どの洗剤を使っても汚れは落ちます。
さらに、日本で売っている洗剤はどれも高性能です。

特別なこだわりがないのなら、セール品の一番安い洗剤を買うのがおススメです。

購入する洗剤は、できれば粉末と液体の両方。
それを用途別に使い分けていきましょう。

また、洗剤の力を100%引き出せるかは、我々消費者の使い方も関係してきます。

洗剤の量、洗濯物の量は適正量を必ず守ります。
さらに洗浄力を上げたいときには、残り湯を使って水温を上げたり、酸素系漂白剤を併用するなど一工夫してみましょう。

これらを守れば完璧!
洗剤選びも迷いませんし、しっかりと汚れを落とせる洗濯上手さんになれること間違い無しです。

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